
アール・マテリアル・プロジェクト「意匠糸を編み物にも組み合わせて」
アール・マテリアル・プロジェクトは愛知県一宮市のお店。「意匠糸」と呼ばれる、さまざまな素材をミックスさせた糸などを取り扱っています。アクセサリーやタッセルなどに意匠糸を取り入れたり、ニットに編み込んだりする使い方もあるのだとか。
「どれがトレンド、おすすめというよりも『いろいろな糸がある』ことがうちの特色ですね」とのこと。ちなみに、お店のある愛知県のお客様は、ピンクやオレンジ、黄色といった暖色系のお好きな方が多いのだそうで、「トレンドというよりずっとそうなんですよ」とおっしゃっていました!
saredo-されど-「明るい色のコットンや、藍染めも注目」
saredo-されど-は国産のリサイクルコットン100%の糸と、靴下や帽子などのグッズを扱っています。
昨秋発表した秋っぽい深い色味の糸も人気があったそうですが、「今日は、意外と生成りも人気がありますね」だとか。「春へ向けて、明るい色のコットン糸を探している方も多いのかも」と聞くとなるほどです。
島根県の作家さんが手染めしたという藍染めも、手に取る方が多いそうですよ!
パピー下北沢店「『グラデーション、エアリー、アルパカ』がポイント」
「毛糸のお店が集まっているので、お客様も毛糸に詳しい方が多いですね」というのは、パピー下北沢店のスタッフさん。
輸入毛糸は今年アルパカ素材が注目だそうで、中でも「軽くてふわっとしたエアリーなアルパカで、グラデーション(段染め)のもの」はとても人気があるのだとか。
AVRIL「モヘアの編み方を工夫して新鮮な印象に」
AVRILのおすすめもやはりエアリーなモヘア糸。写真のバッグのように「編み方を工夫して、今までのモヘアニットとはちょっと違う感じを出す」のがポイントなのだとか。
「AVRILの糸は2~3本取りで編むことが多いので、いろいろな組み合わせをオススメしています」だそう。
ヴェアルセ「シルクモヘアと異素材糸の組み合わせで自分だけの色を」
ヴェアルセでは開口一番「モヘアが大人気です!」とのこと。
シルクの芯糸にモヘアを絡めたシルクモヘアと、他の糸を引き揃えて編むことで「上品さが加わる上に、自分で微妙な色味を作っていける」のだそう。
会場でも、シルクモヘアとツイード1玉ずつに、編み方テキストを加えた帽子や手袋のキットが注目されていました。
AND WOOL「定番のオフホワイトや太めの番手が人気」
手触りの良いウール100%毛糸が人気のAND WOOLでは、「太い番手のものがよく出ますね」とのこと。
あえて色数を絞っているということもあり、カラーは「今年に限らずオフホワイトが一番人気」なのだとか。
糸博は「ニット好きのお客様が多いので、お話ししていて楽しいですね」とスタッフさんもうれしそうでした。
keito「細めの糸を太い針でざくざく編むのが人気です」
keitoの今年の人気アイテムも、シルクモヘアなど細めの糸。
「シルクモヘアは本当だったら棒針の0号や1号で編むような細い糸ですが、それを6号とか、12号の太い針でざくざく編むのが人気です」と、編み方にも特徴があるようです。
そして、オススメはトルコからやってきた「アルプオリエンタル」と「アルプダズル」。
工場で余った糸をアップサイクルさせたユニークな製品で、いろいろな糸が混ざっているのでとてもカラフルなのです!
Knittingbird「リサイクル系の素材がユニーク」
この日、超極太毛糸「わくわく」を使ったうで編み(アームニッティング)のワークショップを開催していたKnittingbird。
極太毛糸を多く扱うのには「初心者や編み物をやったことのない人が、30分や1時間だけのワークショップでもできあがった時感動するものを作れるように」という気持ちがあったそうで、この日もワークショップは終始にぎわっていました。
ニット工場に残っている残糸をリサイクルした「一期一会糸」や、織り機で廃材として出る“房耳”を使った「どきどき」など、リサイクル素材によるユニークな糸が注目されているというお話が印象的でした。
シルクモヘアやリサイクル&アップサイクル素材に注目!
名前の通り個性豊かなショップが揃った「いろいろ糸博」ですが、取材をする中で見えてきたのは、この冬~春はシルクモヘアなど細くてエアリーな糸が注目されていることと、トレンドというよりも時代の流れとしてリサイクル&アップサイクル素材の存在感が増していること。
さらに編むだけでユニークな模様や色柄が出るような毛糸も多く、初心者も上級者も楽しみがいのある素材がそろっている印象でした。