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作家さんの「七つ道具」見せてください!〜羊毛フェルト作家 のそ子さん編〜

実は重要、マット

「次はこれかな、フェルティング用のマット。」

ニードルに次いで必須なのはこれですか?キットにも必ず入っていますね。

「必須です。ニードルはめっちゃ折れやすいんです。その辺に当たるだけで折れる。
これを敷くことでニードルの折れ防止と突き刺し防止になります。危ないので必ずこの上でやりましょう。」

気泡の密度はスポンジくらいですがスポンジより硬めの素材。

 

普通のスポンジより硬めの感触ですね。この硬さがキモですか。

「この硬さのものって他にないんですよねー。普通のスポンジは柔らかくて沈んじゃう。
初めてやる人でとりあえずだったら、メラミンスポンジが代用可能です。
デッキブラシを使う人もいますね。毛の方を上にして剣山のようにしてその上に乗せて使います。
でも私がデッキブラシを使うのはあぶらあげを作る時くらいですね。」

あぶらあげ。もうわかりました、想像できます。
通常の造形にはこの専用マットが最適なんですね。

「そうですね。汚れるから消耗品で、私は2枚にして白っぽい毛を刺す用と黒っぽい毛を刺す用に分けて使ってます。」

わた?わたわた?

続いての道具は……綿、ですか?

わた?

 

「綿ではなく、『わたわた』です。
私はこれがないと生きていけない、造形できない、これがなかったらやってなかった。」

そこまで…!
あ、これはあれですね、土台を作る時に使うやつですね。
綿ではなく、羊毛ですか?普通の羊毛とも違うんですか?

「そう、造形用の基礎土台を作るためのものです。
素材は羊毛なんですけど、これは繊維が短くてわたのような状態になっています。
普通の羊毛は毛足が長くて繊維を揃えたスライバー状になっていて、長いままだと扱いにくいので短くちぎったりの準備作業がいるのが正直面倒…。わたわたは最初から繊維が短くて刺せばすぐまとまって固まるし、とにかくもう使いやすい!便利!最高!」

私てっきり羊毛より質の劣る素材を土台にして嵩増しするくらいのことだと思っていました!全然違うんですね。土台として優秀な素材だからあるんですね。

「羊毛は刺し固める時も毛足が長いままだと形を作りにくかったり時間かかったりするんですけど、わたわたは形が作りやすくそして、まとまりがはやい。とにかくはやい。はやいとしかいえない。」

と、話しながらわたわたを刺し出したのそ子さん。あっという間に刺し固めてしまいました。ほんとに早い。

包みから開けるとシート状になっているわたわた。ちぎってまとめながら刺し固めていきます。のそ子さんの手から生み出されると、この時点でなんだかかわいく見えて来るのが不思議。

 

のそ子さんの手さばきも速いのですが、そこまでの回数を刺すことなくすぐにキュッと締まりました。
わたわたでベースの形を素早く決めることで、その後の肉付けとその上の着色にじっくり取り組めるというわけですね。

おめかし用…だけではない…?

道具の中に櫛がありますが、これは普通の髪の毛を梳かすものですよね。手芸用ではなく。

髪の毛を梳かす櫛です。カワウソは髪の毛ないけど!

 

「これは植毛した毛を整える時に使います。」

さっきもお話に出てきた植毛ですね。植えた長い毛を仕上げに梳かすためのものなんですね。

「そう。梳かして整えるのと、浮いてる毛を選別する千歯こきみたいな役割でもあります。
とかしたときに抜ける毛は所詮いずれ抜ける毛として間引いておくんです。
ただ、やりすぎはダメ。摩擦でくっついてフェルト化しちゃうから。」

おめかしして送り出すんですねと可愛らしくまとめたいところですが、千歯こきで間引くというのが的確すぎて甘いことを言ってられない感じがあります。

この記事を書いた人

せこなお
キャラクター商品のぬいぐるみ原型を多数手がけるぬいぐるみデザイナー及びパタンナー。 ぬいぐるみ原型では、三井住友銀行公式キャラクター「ミドすけ」ぬいぐるみ、「こぐまのケーキ屋さん」ぬいぐるみ、映画「海猿」グッズ用キャラクターデザイン、など。 オリジナルの雑貨企画制作でも布モノが得意。 http://sekonao.com
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